呑ん兵衛の戯れ日記

「物思いの秋」に限らず､「～の秋」ってのはいっぱいありますな。
中でも真っ先に出てくるのが「食欲の秋」ってやつね。
私なんか一年中食欲があるけど。
ま、「実りの秋」って言葉があるように、おいしいものがたくさん出てくるからなんだろう。
だもんだから、酒の肴の話のネタも秋はたくさんありそうなのだが、これがそうではない。
秋のおいしいものって、米をはじめとして、蕎麦、栗、梨、ブドウ、柿など、酒の肴になりにくいものが多いんだな。
すぐに思いつくのが、秋刀魚に松茸、戻りガツオぐらいなもの。
サバなんかも秋から脂がのり始めるけど､魚がホントーにウマくなりだすのは秋の終わり頃からだもんな。
確かに新米で炊いた栗ご飯や松茸ご飯はウマい。
でも、それ食っちゃうと酒がすすまんのよ。
まさしく「食欲の秋」であって「飲酒の秋」じゃないんだね。
本格的な飲酒の季節は晩秋から。
銀杏が落っこちて､朝晩めっきり冷え込んで、゛鍋始めました゛なんて張り紙が店先に出る頃ね。
日が落ちたらもう飲まずにはいられなーい。
てなわけで、秋は「ビールの夏」と「酒の冬」のあいだの狭間期。